印刷業を取り巻く環境も大変早い、
環境変化の早い状況にございます。
印刷機械、それからそれに関連する機械の
自動化とか
高速化、それから
大型化によりまして、やはりかつてと比べますと
需給バランスが大分崩れてきております。大型の設備が入れば入るほど価格が下がっていくというような状況にもございまして、
過当競争が非常に激しいと。これは仙台だけの状況ではございませんけれども、全国的にそういうような状況になってきております。
それから、ITがやはり我々の業界にも非常に入り込んできておりまして、技術の
標準化、ITによって技術がどんどん
標準化されてきております。かつては職人の世界であった
印刷も、今やそのITによって、かつては10年、15年一人の人間を育てるのにかかっていましたけれども、今は3年ぐらいである程度一人前の仕事ができるようになるということでございますので、その分企業間の
技術レベルの差がどんどん少なくなってきております。
それから、
メディアの
多様化です。特に
インターネットに代表されるように、新しい
メディアがやはりどんどん出てきておりまして、かつてはテレビと
印刷ということだったんですけれども、今はやはりいろいろな
情報発信手段ができておりますので、そういったものへも積極的に対応していかなければならないという状況がございます。
それから、純粋な
製造業として
印刷業がずっと成り立ってきたわけです。産業分類的にも
製造業に位置づけられてきておったわけですけれども、最近、ここ数年は国の方も
印刷業を
ソフト産業の方に組み入れました。コンテンツ、それから放送ですとかITですとか、そういった分野と一緒にくくられているということで、
製造業的な体質を持ちながらも、
ソフト化、
サービス化というのは避けて通れない状況になってきております。
今ちょっと話を申し上げましたけれども、
インターネットの出現で大分我々を取り巻く環境というのは変わってきております。やはり
紙媒体としての
優位性、やはり紙は便利ですよね。持ち運びという点でも非常にいいですし、見やすいということでもそうなんですけれども、そういう
優位性はあるんですけれども、一方で
印刷物の範囲でしか情報が広がらないとか、それから情報の
検索性が悪いとか、どうしてもある固定されたエリアでの情報のやりとりというようなことにならざるを得ないと。それが
インターネットの出現で大きく変わってきたわけでございまして、やはり我々の
クライアントは情報を効率よく発信したいと、伝達をしていきたいというふうに考えておりますので、当然その費用対効果という部分で、我々
印刷業界にも
印刷だけではなくて多様な
メディアに対応していってほしいという、そういうニーズが明らかに出てきておるということでございます。
我々の
印刷業が目指していく
方向性なんでございますが、やはりどうしても
印刷会社といいますと、原稿を
お客様からいただいて、それを形にするという、それで商売が成り立ってきたわけでありますけれども、やはり現在では
得意先とのパートナーシップということが非常に
重要視をされてきております。すなわち、
得意先の戦略をもっと研究をして、そこにコミットするような、そういう
印刷会社としての戦略をきちっと持つべきであろうと。
それから、
印刷物の仕様の提案だけではなくて、さまざまな提案ができなければいけないとか。そうやっていくためには、やはりその
得意先の戦略を理解するということが非常に重要でありまして、ソリューション・
ビジネスという言葉で代表されるように、やはり
課題解決型の
ビジネスということを我々自身も目指していかなければならないと。
戦略の提案までできるようになりますと、やはりパートナーとしてオンリーワンの世界で、そこの部分ではやはり
価格競争がなくなると。だれでもできる仕事というのはどうしても
価格競争が前面に出てきてしまいますけれども、ほかではできないという、そういう世界をつくっていかないと、我々
印刷業界はどうも生き延びられないのではないかということを言われております。
これ済みません、ちょっと画面では細かくて見づらいと思いますので、お手元の資料でごらんいただければと思いますけれども、我々
印刷業の
事業領域の
可能性ということで、これがすべてにわたってできるわけではないのですが、ただ
印刷に関連する周辺のいろいろな仕事、そういったものをつなげて新しい価値に仕立て上げていくということが可能であろうというふうに考えております。上下に二つに大きくくくられておりますが、下の部分です、ここは
印刷業がもともと持っていた部分の領域でございます。多品種少量への対応ですとか、
大量生産、
コスト戦略、加工、
印刷の品質の追求であったとか、そういう
印刷業が長年にわたってずっと追い求めてきた、いわゆる
ハードの部分の領域でございまして、上半分です、こちらの方は
ソフトの領域というふうに御理解をいただきたいというふうに思います。例えば
イベントの
プロデュースであったり、
コンサルティング事業、
マーケティングの事業、
販売促進、
販売戦略づくり、それからクロス
メディアという言葉が使われておりますが、これはやはりさまざまな
メディアに対応する技術、ホームページをつくったりとか、例えば
映像関係、
コンピューターグラフィックなどもこの中に含まれてまいります。データベース、こういったものも当然含まれてまいります。それと、それから
グラフィックデザイン、コピーライティング、こういった、これは従来からある部分でありますけれども、そういう
ソフトの部分と
ハードの部分を両輪で我々は回していかないと、どうも今後生き残りが難しいのではないかというふうに考えられておるわけでございます。
その戦略という部分なんですが、ここのところは、ちょっと下の方から見ていただきたいのですが、業務1、2、3とありまして、その上に業務、それから戦術、戦略というふうになっております。ここのところは
お客様の業務ないしは戦術、戦略というふうにお考えをいただきたいと思います。
我々かつては業務に対するいろいろな取り組みというか、
お客様の業務に対していろいろな提案をしていくとか、そういったことで商売をやってまいりました。業務の
効率化、それから取材・編集、企画・
デザインに関する提案、仕様に対する提案、それから
指示どおりというふうに書いてありますけれども、
お客様の業務に対して、ここの今言った五つの分野で主に仕事をしてきたというところがあります。ここの
レベルではやはり御用聞き
レベル、
個別提案レベルでございまして、ここの部分の
価格競争が非常に激化をしてきているという状況があります。
ですから、この提案の
レベルを上げつつトータルな提案を行う
必要性が出てきているということで、もっと言いますと今度は
戦術レベルです、ここの提案。例えば広告全体の
プロデュースをしていくとか、売れる
仕組みを提案していくとか、そういうような提案をしていかなければならない。そして、さらに言うと、一番高い
レベルでは
得意先の事業の方向づけの提案、こういったところまでできていかないと、実は非常にここの将来厳しいのではないかと。
ただ、そうなっていきますと、非常に
印刷業が持っている
ノウハウだけでは足りないということが出てまいります。したがいまして、異業種との
コラボレーションといいますか、協働で異業種の方々と一緒にそういう提案をしていくとかいう形をつくっていかないと、
印刷団地としての
ブランド力がつくれないというような形になるのではないかというふうに考えております。
したがいまして、受注という形から創注、言われてつくるものではなくて、やはりみずからリスクをとってつくり上げていくという、そういう仕掛けを我々自身も目指していかなければならないということで、
印刷業は長い
間加工請負業という業態で商売をしてまいりましたけれども、やはり
研究開発、こういったことも当然我々の方としてはやっていかなければならないだろうと。
それから、待ちの姿勢から攻めの姿勢への転換と。やはり
自分たちの努力で新たな事業を創出する努力をしていかなければならない。
それから、相談を含めて、さまざまな人と情報が
印刷団地に集まる環境をどうつくるか、これが実は非常に大切な部分でございまして、やはり情報が入るということは
ビジネスの大きなチャンスになりますので、それがその新たな提案のネタとなっていくわけでございます。ですから、そういう情報なり何なりが集まるということは、やはりそこに人が介在をする、そういう情報を持ってくる人が集まる、そういう
仕組みをやはりつくっていかなければならないというふうに考えております。
そして、その
深耕戦略として、
ターゲットを明確にして、関連する業界や団体への新たな
得意先の広がりをつくっていく。今までは
印刷業界というのは非常に
お客様の間口が広いです、何から何までやってきたわけですけれども、それが逆に言うと
お客様のことを知らない業態をつくり上げてきたということが言えますので、やはりその
ターゲットをきちっと絞り込んだ戦略をつくっていって、そこで
ノウハウをためて、それを
横展開をしていく。そういうような
考え方が必要になってくるだろうというふうに思います。
このような
印刷業界の背景を我々は考えまして、ではその
印刷団地の
クラスターの姿というものをどういうふうにつくり上げていこうかということでございますけれども、我々今まで
ハード中心で経営をしてまいりました。
印刷業は
装置産業とも言われておりますので、大型で高速の設備を入れれば入れるほど商売が大きくなるということで、特に
高度経済成長の時代は商売をやってきたわけですけれども、どうもそれだけでは足りないというのは、
先ほどのやはり我々を取り巻く環境が大きく変わってきているということだと思います。
ですから、
ハードは
ハードで当然今後も必要になってまいりますし、これをさらに
効率化をしていかなければならないだろうと。今20社ありまして、20社の中では同じような機械を持って同じような分野で競争をしております。そういったこともやはり将来的には考えていかなければならない。もっと
印刷団地としてまとまって仕事ができるような、
効率化につながるような形を考えていかなければならないだろうと。ここが
ハード分野に対する
考え方であります。
それから
ソフト分野でありますけれども、
先ほどもちょっとお話をいたしましたが、やはり
印刷業界の持っている
ノウハウだけでは足りない。今仙台市でも
クリエーティブクラスター構想というものを
経済局の方で展開をしておりますが、我々としましてもそういう
考え方は非常に必要だろうというふうに思っております。異業種の
ソフト分野の集積をあの場でできないだろうかと。例えば
マーケティング、
IT関連業界、それから映像、コンサルタント、
まちづくり、
デザイン、放送、
イベント関連、
NPO、大学、大学と書いてありますけれども、これは
研究室レベルなのか、あるいはもっと小さい
レベルなのか、ちょっとこの辺はわかりませんけれども、やはり
先ほど情報がどんどん集まってくる、例えば「こんなことがあるんだけれども、どういうふうに解決したらいいだろうか」ということがそこに集まってくると、そこでいろいろな
ノウハウを持った
人たちが集まって、それを
ビジネスに仕立て上げていく。そういうような
コラボレーションの姿と、これが今後必要になってくるだろうというふうに考えております。
やはり、こういった
コラボレーションをしていくためには場が必要であります。それからもう一つ、
仕組みというものが重要になってまいります。我々としては
地下鉄東西線の開通ということをにらみ、ちょうど
印刷団地の前というか、ちょっとわきになりますけれども、六丁の目駅ができますので、
印刷団地のパンフレットをちょっと見ていただくと、後ろの方に地図が載っております。ここの
産業道路に面したところに
駐車場がございまして、ここが約2,000坪ちょっとあるわけでございますけれども、恐らくもっといろいろと再開発をしていくと、整理をしていくと、もっともっと土地が生み出せるだろうということは考えておりますけれども、ちょうど駅前につながった、ある意味では一等地ということでございますので、この辺の
用途変更なり再開発の
仕組みというのが必要だろうということで、今後考えていきたいというふうに思っております。ここに異分野のさまざまな
ソフト企業を集積した
拠点づくりというものをやっていきたいと、こんなふうに考えております。
それから、分野を絞り込んだ
研究開発ができる
環境づくりということで、これも
先ほどもちょっとお話をしましたけれども、それぞれの分野のスペシャリストという、それぞれの分野に精通をしたいろいろな企業なりグループなり、そういったところが生まれてこないと、やはり
付加価値の高い商売はできないということもありますので、そういう
仕組みづくり、
人づくり、こういったことを今後やっていきたいというふうに思っております。
そういうふうな形で、
印刷団地がソリューション型へ転換することによって、一つの
クライアントに提案できる仕事の幅が大きく広がっていきます。今までは
印刷業という枠の中で仕事をしているわけでございますけれども、それがもっともっと広がってくるということで、今後発展する
可能性が大きく出てくるだろうなというふうに思っております。
この
クラスター化をやっていく際に、どちらかというと、もちろん
ハードの整備も我々ありますけれども、
ソフトの整備、これはもう企業の
あり方だとか連携の
仕組みだとか、その中で活躍する人だとか、そういったところが実は一番大きな課題になってまいります。ただ集まっただけでは
コラボレーションというのは起きてこないということはありますので、そういう部分ではそういうプロデューサーです、こういった
人たちをやはり育てていかなければならない。これは仙台では非常にこういう
ビジネスプロデューサー的な人というのは人材的に少ないというふうに考えられております。こういった人材の育成というのが、いろいろな分野をつなぎながら
ビジネスに仕立て上げていくようなタイプの人です、そういう
人たちをやはり育てていかなければならない。
それから、
コラボレーションと一口に言っても、これは大変難しい
テーマであります。やはりどうしても自分の会社がかわいい、自分のところに情報は欲しいけれども自分の情報は出さない、企業というのはそういう風土を持っておりますので、それを壊してどうやってつないでいくのかと。これはまさに
考え方もそうですけれども、経営の
仕組み自体を考え直していかなければならないだろうというふうにも思っております。
それから、それがどんどんどんどん突き詰めて考えていくと、
印刷団地として今20社ありますけれども、そのあたりの20社という体制でいいのか。
企業群としての
あり方です。こういったことを今後検討していく必要があるだろうというふうに思っております。
当
印刷団地の
クラスター計画につきましては、一昨年から
東北大学の
経済学研究科地域イノベーション研究センターと連携をしまして、現在具体的な
クラスター計画を策定すべく検討に入っております。主に
東北大学の
大滝先生を中心にして今取り組んでいただいておりまして、昨年度、中間の部分でやはり我々の持っている課題やなんかを整理をして、もっとこういうことを考えていかなくてはならないということは御提言をいただいたわけですけれども、今年度さらにそれを一歩進めた形でこの
クラスターの形成に向けて我々も努力をしていきたいというふうに考えております。
以上でちょっと私の方のお話は終わらせていただきますが、ちょっと
ソフト分野の話というのはわかりにくい部分が多々あったかと思います。ちょっと短い時間での説明でしたので大変恐縮でございます。また何か質問がございましたらお答えをさせていただきたいと思います。どうぞよろしく
お願いします。
以上で終わります。どうもありがとうございました。
3:
◯委員長 どうもありがとうございました。
それでは、皆様からただいまの御説明について御
質問等がございましたら、
お願いをいたします。
よろしいですか。
4:
◯大泉鉄之助委員 南北線と違いまして、
東西線というのは言うなれば開発というものを呼び込んでくる、こういう
地下鉄であると。そんなことから、
東西線の採算とか仙台市の財政だけを考えれば、これはそう楽観をしていい話ではない。
しかしながら、我々が促進をしようとして図っているのは、これは一に開発型であると。この
東西線の沿線に新しい開発、
まちづくり、投資というものを呼び込んでくる。それがひいては仙台の経済の発展の
起爆剤になると、こういうことで我々はこの
東西線というものをぜひやろうじゃないかということで今まで推進をしてきた。
この
委員会なども、であるならば沿線の
まちづくりはどうなるのかということで我々も大いに勉強し、議論し、そして議会を通して当局にこれを突きつけていくんだということでこの
委員会を持っているわけでありまして、そういったことから参りますと、私は針生さんの先代からのお
つき合いでございまして、あの団地に初めて団地をつくって、その開設の
祝賀会にも出ているという、こういう長いお
つき合いをしておりますんで、
印刷団地についてはよくよく存じ上げているつもりなんですけれども、いわゆる仙台の
印刷団地の
皆さんがこの
東西線ができることによってどういうものを期待しているのか。そして、何をやろうとしているのか。この辺をもう少しダイナミックに私たちに御提示をいただければ。そして、我々もまた協力できるところがあればと、こんなふうに思って実は私はきょうのこの
委員会に出席をしたという経緯なんですよね。
今お話を伺いましたけれども、最後のこの5ページのところの、何か
印刷団地ならではのこの
東西線を待ち望んでいるという、そういうものを何か。大体、駅前の土地の
駐車場確保、
用途変更や再開発の検討が必要ということですと、これ全部どこでも皆このことを言っているんですよね。どこの駅でも、皆。何か長年、40年余りあそこで
印刷業を営んできた、その
印刷団地ゆえにこの
東西線に対してこういう期待を持っている、こういうものを呼び込んでいきたい、我々はこういうものをやりたいという、何かそういった
印刷団地ならではという何かものはございませんでしょうか。
5:
◯針生英一参考人 我々も、もちろん
地下鉄東西線には非常に期待をしておるわけです。
ただ、それは例えば
印刷業という形でいけば当然物流というものがかかわってくるので、
地下鉄と我々
印刷が直接かかわるという部分は、ある意味では
地下鉄でものを運ぶわけでもないですし、そういう部分での連携というのは少ないと思うんですけれども、私はやはりこの中で目指していくべきは、やはり、
先ほど人という部分に焦点を当ててお話をしたつもりなんですが、人材を育成して人材の交流があるという部分の、そういう
拠点づくりということを我々として目指していくべきだろうというふうに考えております。
どうしても
まちづくりといいますと、今先生もおっしゃられたように、やはり大型の開発ということが大きく位置づけられるわけだと思うんですけれども、我々としましてはそれよりもやはり
印刷業界の
テーマとしては、やはり
ソフトの部分、人の部分、
まちづくりは
人づくりであるというふうに考えておりますので、そういう部分では異業種の
ソフト分野の方々との
コラボレーションの
拠点づくりということをやはり最重点課題としてとらえていきたい。それが仙台市の方との、何というんですか、大きな投資とか開発とかというものとどうつながってくるのかというのは、ちょっとこれは我々もまだまだ勉強していかなければならないところだとは思いますが、そういう
人づくりを中心にした
まちづくりの
あり方ということも、特に産業分野においては今後大きな
テーマの一つになってくるというふうに私自身は考えておりますので、そこの部分で大きく期待をしていきたいなというふうに思っております。
あと、東部はやはり物づくりの地域でございます。物づくりの地域というのは、やはりつくる技術だとか設備は持っていたとしても、どうしても
ソフト部分とつながるところが仙台は非常に少ないんです。例えば
マーケティングだとか、それからインダストリアル
デザインだとか、そういったところとのつながりが非常に弱い。ですから、物をつくる技術は持っていても、それが売りにつながっていかないというところがやはり仙台の物づくりのどうしても弱いところかなというふうにも思っておりますので、ここにそういう
マーケティングだとかインダストリアル
デザインの拠点みたいなものをつくれれば、東部の物づくりの拠点、いろいろな企業とも連携しながら物づくり支援、それの
ビジネスの支援ということもここを拠点にしてできていくのではないかというふうに思っております。
地下鉄とそれがどうつながるんだと、今先生の御指摘だと思うんですが、そこのところはちょっとこの場でははっきりとちょっと私も申し上げることはできないかもしれませんけれども、
地下鉄の
東西線、当然大学との連携や何か、交通の要衝としては例えば東北大との連携や何かもやりやすくなってきますし、そういう部分で人の交流ということを含めて考えていきたいなというふうに思っております。
こんなところで、済みません、答えになっておりませんけれども、よろしく
お願いします。
6:
◯委員長 よろしいですか。
7:
◯大泉鉄之助委員 はい、ありがとうございました。
8:
◯委員長 ほかにございませんか。よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
9:
◯委員長 ほかになければ、以上で
針生理事長からの
意見聴取を終了いたします。どうもありがとうございました。
〔参考人 針生英一退室〕
10:
◯委員長 次に、
仙台工業団地協同組合の
塚本健治理事長を御紹介いたします。
本日は御多用のところ御出席いただきまして、ありがとうございます。
委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。
私から簡単に
塚本理事長の御紹介をさせていただきます。
塚本理事長は、昭和38年三菱重工業株式会社入社、平成元年東工業株式会社代表取締役に就任され、平成16年から
仙台工業団地協同組合理事長に就任されました。また、宮城県
中小企業団体中央会理事や宮城県機械金属工業会理事など、多方面で御活躍をされております。
なお、皆様のお手元に
塚本理事長の
略歴書及び
レジュメ等をお配りしておりますので、御高覧いただきたいと思います。
それでは、早速
塚本理事長からお話をいただきたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
〔
パワーポイントを使用し説明〕
11: ◯塚本健治参考人 よろしく
お願いします。
うちの事務局の渡辺、同席させたいので、よろしく
お願いします。
お話しいただいたときに、最初にいただいたのは六丁の目駅を見据えた
まちづくりの展望についてということでいただいたんですが、私どもは
まちづくりをするというような業種じゃございませんで、現実は荒井地区の区画整理が終わって、もう既に周りがずっと住宅団地、スーパー、マンションになってきているんです。ですから、私どもが
まちづくりをするというよりは、
まちづくりというか、
地下鉄ができて、うちの団地が将来どうなってしまうのかと、むしろそういうことが心配でして、そちらの話がメーンになるんだろうと思いますので、よろしく
お願いします。
この前歩いてみましたら、うちの団地の交差点から六丁の目駅ができる交差点まで一つなんです。200メートルなんです。それから、東部インターチェンジまで約1.5キロぐらいかな。ということで、交通的には非常に恵まれているんですが、そこでうちの工業団地がこれから本当にあそこでまだやっていけるのという方が最大の関心事でございまして、まちをどうつくるかというのはちょっと我々の範疇とは違うのかなというふうな感じでおります。
初めに、概要はお配りしたパンフレットに書いてございますが、私どもの団地がなぜあそこにあるかというところからちょっと簡単に説明しますと、宮城県で最初の工業団地ということで、移ってことしで44年かな、になります。
印刷さんと大体同じ時期なんですが。
事業の内容としては、あとごらんいただきますけれども、金属関係のいわゆる金物工事、金属を扱って、それを青空の下でやってみたり、開放したドアの工場の中でやったりということで、いわゆる工業ですんで、ちょっと単にいわゆる
製造業とはちょっと違うものになります。
戦後創業した会社がほとんどでありまして、まちの中でおやじたちの世代が工場を始めたと。隣近所とのトラブルも多くなってきた、狭い、これからどうするのということで、仲間たちで話し合いまして、今のところに、新産都市指定だったか何かという、それを利用して、あの当時はまだまだ田んぼで、私も学生のころ連れて行かれたんですけれども、もちろん
産業道路はないしバイパスもない、田んぼの中のあぜ道行って、「ここでできるんだ」というのは聞いたのを覚えているんですが、そういうことで40数年前にあそこに移ったと。おかげさまで、いろいろありましたけれども、現在まで仕事をさせていただいているというような状況です。
現在、私どもがどういう仕事をしていて、どういうところにいるのということを御存じない方も多数おられるかと思いますので、ちょっと現在の状況を御説明します。
ここに書いてあるのは今申し上げたことでありまして、今23社で、働いている人が団地内だけで550名。あとは大企業が3社入っているんですが、そこは仙台支店でありまして、それを除いた団地内の総売上が185億円と。用途地域としては工業専用地域。土地は2万3000坪。ということで、5年前かな、市の方からの補助金いただきまして、宮城県沖地震で崩れかかった独身寮を建て直しまして、33室のマンションみたいなものもあるんですけれども、職住一体みたいな形の部分も一部ありますけれども、基本的には工専ですんでほかの業種はできないということでやっています。
「何やっているの、あなたたちは」という方もいらっしゃると思うんで、ちょっと御説明いたしますと、これは
先ほど見た市の庁舎かな、本庁舎の建物、例えば耐震補強をしていますけれども、パイプでピンを打って。あれをつくっている。あれはそういう会社なんです。仙台市が学校もあちこち今やっていますけれども、こういう業種です。これは空が見えているんです。クレーンを動かすために枠を組んでいるけれども、空が見えると。こういう業種もあります。
それから、これも同様なんですが、いわゆる下水処理場の大物の機械設備なんていうものをつくる工場ですと、これぐらいの大きさのクレーンで、10トンぐらいつれるクレーンを備えて積み込みしたり組み立てたり、やっています。
これはあと塗装工場なんですが、これは塗料が飛びますんで、完全に屋内でやらなければいけないんですけれども、もちろん公害処理設備もつけていますけれども、こういう状況で塗装している。あと焼きつけ塗装をする。焼きつけるという職場です。
これは仙台で1社になってしまいましたけれども、鋳物屋さんです。エレベーターの部品だとか自動車の部品だとか、いろいろなもので、鉄を溶かして型に流し込んで冷やして物をつくるという現場です。おかげさまで、この会社は最近物すごく忙しいんですけれども、山形なんかは自動車鋳物を結構やっているんですが、ここはそういうものじゃなくて、量産じゃなくて、まあまあ単発に近いものということで、毎日忙しくやっていますということです。
私の団地、
印刷さんのちょうど斜め向かいに当たりまして、
産業道路とバイパスの交差点、六丁の目の交差点の南側にあります。これがうちの団地がどうなっているかという絵なんですが、横に走っているのが
産業道路、その上の方が
印刷団地さん、手前どもが下の赤で囲んだ区域です。およそ2万3000坪です。それから、青色線で囲んだところ、そこまでが工業専用地域であります。その右側、薄い青の線のところが準工業地帯。もう既にマンション建っています。それから、下の方が蒲町中学校。境を接して工業専用地域と、こういう状況なんです。右の下の方がサンピアがあって、荒井の区画整理が終わったところです。ですから、ここら辺は田んぼ一つもありません。もう住宅とマンションとスーパーだらけです。真ん中のぎざぎざとなった赤い線、そこの上の一角、バイパスの交差点から含めて、そこが私どもの工業団地なんです。
先ほど申し上げました、
まちづくりについてどう思うかという話なんですが、既にもう荒井地区はそういうことで
まちづくり進んでいます。大分売れ残った土地もあったんですけれども、最近見ると結構埋まってきていますし、いわゆる住宅として随分進んでしまっています。
印刷団地さんと状況がちょっと違うのは、こういうふうにすぐ隣に違う地域指定のところが隣接しているというところが私どもの団地のちょっと違うところです。
うちの団地の中どうなっていますかといいますと、おかげさまで工業専用地域ですので、団地の中の会社同士は多少うるさいとか煙いとかあっても、まあ工専地域だからね、お互いさまねということで仲よくやっているんですが、その右に見える、一番右の青い角かな、そこに数年前7階建てのマンションができまして、その向かいの会社まで、あの道路というのは6メートルかな。道路。そうすると、朝のベル、お昼のベル、構内放送、これがうるさいという苦情がもう来ているんですね。あとはバイパスがあって
産業道路がありますので、そっち側はそういう苦情は今来ていないんですけれども、バイパスのこっち側の大きい、何階あるのかな、マンションからは見おろしていて、うちのすぐ下の工業団地で煙が出ているという苦情も来ます。あとは蒸気が上がれば、蒸気なんですけれども消防局に通報が行って、消防局が来るということも1回ありました。というふうに、工専なんですけれども、今後も本当にこれでやらせてくれるのというのが最大の関心事です。
あと、さっきもちょっと針生さんとも話したんですけれども、我々は工専地域でもう40年以上やっているんだから後から来た人文句言わないでねと言っても、どうも通らないのが今の世の中で、やはり住民が強いと。何と言われてもうるさいものはうるさいと言われれば、やはり何とかしてという話になってくる。大昔に戻って、多分そういうふうになってくるのかなというふうに思っているんですが、うちの団地の中にはメッキ屋さんもあるし塗装屋さんもあるし、いわゆる可燃物を扱っていたり、劇物とは言わないけれども薬品を扱っている。すると工専じゃないとできないんですよね。ですから、工専をこのまま外されてもらっても困るということで、あと8年後ですか、開通したときに大騒ぎしても、そのときにはもう手おくれだろうと。どこかに移れと言われたって、とてもとてもそんな高い土地に売れません、そんな遠くには行けませんということになりそうなので、そこら辺がもう最大の関心事で、過去にも何回か団地の中でアンケートをとったんですが、ことしの6月に2回目のアンケートをとりました。
その結果、60%の人が、条件はつくけれども移転してもいいよ、もしくは移転したいと。あるいは、残りは移転しなくてもいいんで、ここにいたいというような状況でした。移転してもいい云々という、その第一の理由は、やはり将来ここでやっていけるのというのが一番の理由なんです。将来ともやっていけるんだったら、例えば建物を上に延ばしていろいろ方法を考えられると。ただ、こういう状況で本当にやっていけるのかなというのがちょっと心配です。
7月にはうちの方で移転調査準備
委員会なるものをつくりまして、1回目の会議をやりました。それから、あさっては仙台市の方の担当部局の方もおいでいただいて、御意見を伺いながら、どうすると、本当に移転するのしないのも含めてこれから検討するという段階です。
これはちょっとあれ、前の市長の話で言っていいかどうか、まあいいですけれども、何年前かな、前市長との懇談会で、こういう状況なんで、
地下鉄の話が出る前なんですけれども、どこか仙台市として工業こっち行きなさいみたいな、何か整備することを考えていませんかとお聞きしたことあるんですけれども、そのときには、仙台市は文化都市を目指しているんです、ですから工業をやりたければ大衡もあるし、仙台市としては特に考えていませんと、こう言われたんです。それじゃあもう言ってもしようがないなということがありました。今はそういう姿勢じゃないということがわかりましたので、頼りにはしているんですけれども。
あとは、口の悪いほかの県の人からは「仙台に商工会議所本当にあるんですか」と、「商業会議所でしょう。工って何ですか」と言われて、「うーん、トーキンさんとかね、いろいろありますよ」。「え、あの程度ですか」と言われて、「そうだよな、仙台の工はおくれているよな」とつくづく思いました。
あとこれちょっと雑談に近いんですが、うちの状況と非常によく似た状況で、札幌に木工センターというものがあります。五、六年前ほどに視察に行ったんです。というのは、もう
地下鉄ができました、高速道路のインターチェンジがすぐそばです、マンションが迫ってきました。ちょうどいいや、どうするんだか見に行こうといって行ったんです。今回5年たってどうなりましたということで、6月に行ってきました。
組合の事情もあったんですけれども、およそ4万坪あって、木工ですから木を削る音とか多少の粉じんとか、いろいろあるんです。結局その4万坪なんですけれども、3分の1、イオンのショッピングセンターがということで売ってしまったんです。そして、移る人は移る、残る人は残る、廃業する人は廃業するということでやっていました。2社廃業して、9社移転、もうここではできないということで小樽と石狩、そこに都合3万から8万ぐらい、私もよく知らないんですけれども、建屋つきの廃業した工場跡地を買い取るという形でおよそ半分の会社が移転。14社が残ってそこで操業しているんですけれども、その地図でいうと、例えば赤で囲んだところで今までどおり木工団地やっている。そのこっち側がもうイオンになってしまったんです。ですから、もう土日には車が混雑して、日曜日会社に入ってくるトラックが入れないとか、いろいろ問題点がある。あとはマンションの上の方から眺めて、騒音と粉じん、苦情が出ていると。あとは不動産屋も入ってきて、大体路線価の3倍ぐらいの値段でどうだということでやっているんです。
うちの団地と全然決定的に違うのは、準工業地帯なんです。ですから、マンション建てられるんです。ですから、もう現実にマンションが建っているし、これから建てる計画もあるだろうし、このまま木工団地ここにいられないねという話はしていました。ですから、私の団地は工専なんでそういうことはないかと思うんですけれども、今言ったように周りがそういうふうになってくれば、我々40年、50年やっているのに言わないでよと言っても通るのかなというのが一番の心配事でありまして、
まちづくりというよりは、
まちづくりが進んで、我々がここにいつまでもいられるのかなというのが一番の関心事です。
仙台市さんへの
お願いとしては、まあ私どもぼちぼちは聞いているんですけれども、私どもの団地から東側、海までの間にはまだまだ田んぼ、畑、いっぱいあるんですよね。ただ、もちろん農業地域なので買ったからといってそこをいじれるものでもないし、ということで、早目に土地を手当てしていただいて、工業として使えるようなところを確保だけでもしておいてもらえればという、個人的な感じもありますけれども、大衡とか岩沼とか名取、それもここに入ってきますけれども、仙台市内でやろうと思ったらもう多分向こうしかないだろうということで、従来のお客さんの関係もあるし、社員の通勤の都合もあるんで、できればあそこら辺で、今現在2万3000坪ですので、半分移るとしても、あるいは広くとりたいという人もいるし、多分2万坪ぐらいかな、そんな感じで、ここら辺に工業を張りつける予定がありますよでもいいからやってもらうと非常にいいのかなと、希望としてはあります。
簡単ですけれども、以上です。
12:
◯委員長 どうもありがとうございました。
それでは、皆様からただいまの御説明に対し、御
質問等がございましたら
お願いをいたします。
よろしいですか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
13:
◯委員長 では、なければ、以上で
塚本理事長からの
意見聴取を終了いたします。どうもありがとうございました。
それでは、この際、暫時休憩いたします。再開は2時10分の予定です。よろしく
お願いします。
休憩 午後1時53分
再開 午後2時10分
14:
◯委員長 再開いたします。
それでは、当局より報告事項について
お願いいたしたいと思いますが、本日、交通局より報告の追加申し出がありましたことから、お手元に「自然的原因により重金属が環境基準を超える建設発生土の対応について」を配付いたしております。また、資料2の補足資料も配付しておりますので、よろしく
お願いいたします。
なお、前回花木委員から要求のありましたパーソントリップの資料を報告事項の資料と一緒に同封しておりますが、これにつきましては次回の
委員会で取り上げますので、よろしく
お願いをいたします。資料だけお配りさせていただくという意味であります。
それでは、まず初めに、六丁の目駅周辺地区の現況と
まちづくりの
方向性について都市整備局より報告願います。
15: ◯
東西線沿線
まちづくり課長 (仮称)六丁の目駅周辺地区の現況と
まちづくりの
方向性につきまして、資料1により御報告いたします。
委員長よりお許しをいただいておりますので、前方スクリーンを使って説明をさせていただきます。
まず、
東西線沿線
まちづくりの駅別行政素案におけます当地区の位置づけでございます。
六丁の目駅周辺地区の中で、既存工業団地を中心とするエリアにおきましては、流通・工業機能の高度化を誘導することとし、住宅と工場が混在するエリアにおきましては、商業と居住の機能立地に伴う高度利用を誘導するとともに、良好な市街地環境を形成していくこととしております。
次に、駅周辺地区の土地利用の現況と課題でございます。
まず、駅周辺地区の現況でございますが、駅を中心としたおおむね半径500メートルの範囲におきましては、準工業地域と工業専用地域が指定されております。青で着色したエリアが工業専用地域でございまして、紫で着色したエリアが準工業地域となっております。
この準工業地域におきましては、濃い青で着色した工場や倉庫と黄色で着色した住宅が混在している状況にございます。また、工業専用地域におきましては、仙台
印刷工業団地と仙台工業団地が位置するほか、これら団地に含まれない工場や倉庫も立地しております。
これは、駅周辺地区を上空から撮影した写真でございます。工場・倉庫と住宅の混在状況や、さらには低層の建物、平面
駐車場も多く立地している状況が御理解いただけるかと思います。
これは、準工業地域内の建物のうち、駅に近接した街区に立地する176棟の建物を対象としまして、その用途の状況を示したものでございます。この176棟のうち、住宅系の建物が81棟、46%、工場・倉庫が39棟、22%となっております。今後、
東西線の開業によりまして住宅の立地がさらに進むことが予想されますことから、市街地環境が悪化しないよう、あるいは改善できるような取り組みが必要と考えております。また、現状で不足している買い物など、さまざまな日常生活サービス
施設の立地誘導も必要と考えております。
これは、同じく準工業地域内の建物176棟について、用途別階数の状況を示したものでございます。176棟のうち、1階または2階建ての低層建物が149棟と85%を占めております。この低層建物のうち、住宅系建物につきましては、例えば建て替えに合わせて高度化を誘導する、あるいは敷地の共同化を働きかけることが必要であると考えております。また、低層の工場・倉庫38棟のうち、32棟が
東西線開業時までに建物の耐用年数を迎えるため、建て替え時期に合わせて例えば土地利用転換、高度利用を誘導する取り組みが重要であると考えております。このほか、未利用地を所有している地権者に対しましては、その土地利用を働きかける取り組みも行っていく必要がございます。
これは、二つの工業団地と、それからその二つの団地に含まれない工場・倉庫の立地状況を示したものでございます。
まず
印刷工業団地についてでございますが、
先ほど組合の
理事長さんからお話がありましたように、現在の場所において
印刷団地クラスターなど、新たな業態の転換を目指して検討が進められておりますので、市としましては、こうした検討状況を踏まえながら、組合が目指している業態が実現できるよう支援を行ってまいりたいと考えております。
次に仙台工業団地でございますが、現在の場所で操業を継続することに加え、地区外への移転も含めて検討されているということでございます。市としましては、この組合さんの検討に協力をさせていただくとともに、仮に地区外移転という方針となれば、移転先地の確保や現在地の土地利用転換など、
経済局と連携しましてさまざまな支援をさせていただく必要があろうと考えております。
また、これらの団地に含まれない工場・倉庫についてでございます。濃い青で着色している建物でございますが、これらの工場の中には現在操業していない、あるいは操業をやめてほかの用途に転換をしたいという意向の方もいらっしゃいます。このため、これら事業者の方々の意向を把握しながら、駅直近という立地条件も踏まえて土地利用方針を定め、適切に土地利用転換を誘導していくことが必要と考えております。
これは、駅への主なアクセス道路における歩道の設置状況を示したものでございます。駅南側のエリアにおきましては一部歩道がない道路があり、駅北側のエリアでは、歩道があるものの幅員が狭い道路があるなど、今後安全・快適な歩行者空間が確保できるよう対応していく必要があるものと考えております。
また、駅周辺地区は平坦地でありますことから、駅周辺のマンション居住者や荒井区画整理事業地区内の居住者による二輪車利用が見込まれますため、その需要に見合った駐輪場の整備が必要になるものと考えております。
次に、当地区におけますこれまでの市の取り組みでございますが、駅周辺地区の現況調査などを行うとともに、地域住民との勉強会や仙台
印刷工業団地・仙台工業団地の組合さんとの意見交換を実施してきております。
最後に、今後の取り組み方針でございます。
まず、土地利用方針及び実現方策の検討でございますが、平成19年度は駅を中心をしましたおおむね半径500メートルの範囲を対象としまして事業者などに対するアンケート調査を行い、将来の土地利用意向を把握する予定でございます。このアンケートで得られた結果をもとに、駅からの距離、それから建物の用途、周辺の環境状況などの特性を考慮しましてゾーニングを行い、そのゾーンごとに土地利用方針の案を作成したいと考えております。
平成20年度には、地元主体の検討組織が設立されますよう働きかけていくとともに、この組織を通じて土地利用方針の案について議論させていただき、できるだけ早い時期に土地利用方針を決定したいと考えております。
また、この方針を実現するための方策を検討していくとともに、都市計画の見直しなどにつきましては、駅周辺地区一括ということではなく、土地利用方針に基づいて地元合意の形成ができたエリアから段階的に実施してまいりたいと考えております。
以上で報告を終わらせていただきます。
16:
◯委員長 ただいまの報告に対し、何か御
質問等がございましたら
お願いをいたします。
17: ◯大内久雄委員 一つだけお聞かせをいただきたいのは、この工業専用地域内にある
印刷団地の
皆さんあるいは鉄鋼団地の
皆さんと懇談会あるいはその要望を聞く会を何回か重ねてきたように、説明にもあるし、またこの資料にもありますけれども、私も正直言って六丁の目駅周辺の方々から強い要望があって、先日蒲町公会堂において地区懇談会をやったときに、発言の多くは蒲町中学校の生徒の親だと思うんでありますが、天候のいい日というか、つまり暖かい、暑い時期じゃなくて、暖かいときに窓を開けて勉強をしているさなかに、リベットというのかよくわかりませんが、鉄鋼を締めるがたがたという音が非常に激しく入ってくるので、なかなかいい勉強もできないと、あれは何とかならんでしょうかという非常に強い要望が出てきております。
また逆にひっくり返して、その懇談会の中に、
印刷団地でもなければ工業団地でもない倉庫と工場、この方々の土地所有者からは、一日も早く
用途変更をして高度利用を図るように、静かな方がいいんではないかと、周辺を見るとマンションやなんかで手いっぱいですから目いっぱい見えてくるんで、何とか高度利用を図るような
考え方を当局に強く要請をしていただきたいという二つの声が主でありましたので、その鉄鋼団地関係についてもう一度お聞かせをいただきたいと思います。
18: ◯
東西線沿線
まちづくり課長
先ほど報告の中でも説明させていただきましたけれども、それぞれの現状の建物の用途、土地利用の用途などによりまして、やはり取り組みの方針、取り組みのプロセスが異なってくるんではないかと考えております。
二つの工業団地につきましては、やはりその工業団地の組合さんの主体的な検討を我々支援をさせていただいて、その結果を尊重して市としてできることを最大限やっていくと。その一つの選択肢としては、例えば仙台工業団地については移転もあり得るかなと考えております。
それから、もう一つは委員御指摘の団地に含まれない工場等でございます。これは団地と違いまして、まとまった意向というのはなかなか私ども把握し切れない部分もございますので、今年度行う意向調査の結果なども踏まえて個別に事業者の方と意見交換をさせていただいて、土地利用のあるべき姿、それを実現するための方策・時期、こういったものについては鋭意検討させていただきたいと思っております。
また、住宅の環境でございます。現在準工業地域ということで住宅立地が可となっております。このままほうっておきますと、
先ほど工場との混在の問題もありまして、必ずしも環境がいい方向には向かわないだろうという予測もしております。そうした環境悪化をどのように食いとめられるか、改善できるか、こうした方策もあわせて並行してやっていく必要があろうと考えております。
19: ◯菊地昭一委員 確認も含めて質問させていただきますけれども、六丁の目駅からの乗客の予想の数は何人でしたっけ。
20: ◯
東西線建設本部管理課長 六丁の目駅の見込み数でございますが、約5,600人でございます。
21: ◯菊地昭一委員 これは現況の、さっき地図で半径500メートル以内の住居を含めたいろいろな住んでいる方の配置図がありましたけれども、基本的には今大内委員からあったような、工業団地の今人がほとんど住んでいない状況の中で、例えばこの5,600人という中にはそういうものが含まれている数字なんですか、それともある程度その工業団地の中に人が将来住むであろうというものも含めたような数で計算しているんですか。確認の意味で質問させていただきます。
22: ◯
東西線建設本部管理課長 この5,600人のカウントをしているときの条件でございますけれども、大変広い範囲、すなわち清水小路多賀城線、
産業道路の南側・北側合わせて大変広い範囲の人口の若干の増を見込んでおりまして、そのエリアの中には工業団地さん等も含まれるエリアではございますけれども、ピンポイントでどこそこをより厚くするということではなくて、広いゾーンの中で400人ほどの人口増は見込んでおります。
ただ、そのゾーンが大変広うございまして、もっと詳しく言いますと、荒井の区画整理、公共の区画整理事業から北側で、しかも東側の方は六丁の目に近い方までの範囲をとっておりますので、大変広い範囲の中で400人の人口増というものは見込んではございます。
23: ◯菊地昭一委員 400人のその増というのは、
先ほど聞いた5,600人という予測がございましたよね。それに対して、さっきたまたま
印刷団地もありましたし工業団地もあったんで、その辺の将来の開発も含めてどの程度見込んでいるのかという質問なんです。それとも、それは全然見ていない数字なのかなということをちょっと聞きたかったんですけれども。
24: ◯
東西線建設本部管理課長
印刷工業団地さん、それから工業団地さんの居住人口増というものを見込んでいるものではございません。
25: ◯菊地昭一委員 そうしますと、2015年の開業までに仮に工業団地が移転するかどうかは別にしまして、今のままの状態でも、あるいは
印刷工業団地が今のままの状態でも、5,600人の乗客数はほぼキープできるという基本的な考えということですね。
26: ◯
東西線建設本部管理課長 そのとおりでございます。
27:
◯大泉鉄之助委員 ちょっと確認をしておきたいと思いますけれども、昭和30年代後半から40年代、当時大変な仕事やったなと思います。さっきお話をいただいた
印刷工業団地にしたって鉄鋼団地にしたって、あるいは卸商にしたって。あの時代にあれだけの事業をやったんです。そろそろそういう事業をやらなくてはならない時期に来たんだなということを、私はさっきの話を聞いていて実感をしたんです。
最初から頑張っていた
人たちに対して後から来た連中が何だかんだ言うんですよね。私が自分の住んでいるところで、朝6時に青葉神社、太鼓たたくんです。夕方には北山五山の鐘を打つんです。日曜日などにはそばにカトリック教会があって、これまたミサのための鐘を打つ。ところが、最近来たマンションなどに住んでいる連中はこれうるさいと、やめてくれと、こういう話なんです。私らはこの鐘が好きなんですよね、音が。住んでいることの住み心地のよさの一つにこれがあるんです。ただ、新しく来た連中はそういうふうに。
だから、恐らく
先ほどお話しくださったそこの鉄鋼団地の
皆さんの、これ工業専用地域ですから、大いばりすることはないけれども、堂々としてやっていいはずなんです。それに対して肩身の狭い思いをしているという話、私初めて聞いたんです。あれ本当にできたばかりのころから私も知っているんですけれども、田んぼの中にぽつんと。そういう状況でした。
ですから、60%の方が移転できるなら移転してやりたいと。あれ
用途変更という中途半端なことでは、鉄鋼団地生き残れないと思います。やはり、専用地域としてしっかりと守ってやりながら仕事のできる環境というのはつくってやる必要があるんだろうなというふうに思うんです。だから、
用途変更という形では非常に中途半端でどっちつかずなんです。
これはやはり市の行政はあそこで頑張らせるのか、あるいは市の行政が先導しながらもっと東の方に。2万坪あればいい、こういう話でもあったんですよね、さっきの話はたしか。2万坪と言ったのか。
そこで、言うなれば私はさっきの話で非常に心に残る話として受けとめたんです。半ば陳情みたいな感じになったんですけれども、今の課長さんのさっきの話。そこでも何かよく受けとめようなんて話があったんですけれども、これ局長、この辺はしっかりと受けとめて。あの昭和30年代から40年代にかけてあの大事業をやったんです。繰り返して言いますけれども。やはり、そのぐらいのことをやる時期に来たのかなと。
東西線ができる新しい時代というものに向かって、これはできてからばたばたするんじゃなしに、今からしっかりと手を打っておく必要があるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この辺について局長いかがですか。これ受けとめて進めていく。これ仙台にとって仙台の
まちづくりという観点からも、それから
東西線というものの将来を考えても非常に大きな問題じゃないかと思うんですけれども、どうなんでしょうか。
28: ◯
都市整備局長 両団地についてでございますけれども、もうできてから40年以上たっているということで、当時とはもう商売のやり方そのものが変わっているという面が多々あるというふうにまず我々は考えております。
現にこの団地の中で営々として工場を営んでいる方もおられますし、工場という機能を外国に移して商売をやっているという方もおられますし、また商売がなかなかうまくいかなくてどうしようかと考えている方とか、たくさん実情については私どもお伺いしているつもりでございます。
今般意向調査等もやりましたけれども、そういうもので会社自体が把握できるとは全然私ども思っていなくて、やはり各個別の会社の方々との突っ込んだいろいろな話し合い、これがまず重要になってくるんではないかと。そしてまた、団地の皆様方との、多分何度も何度も打ち合わせをしていかなければならないんじゃないのかなと思っていますけれども、こういった徹底した意見交換、そしてまたこれからどういうふうにこの団地を持っていったらいいのかという話し合いの中で何らかの
方向性というものが見出すことができるのではないかというふうに考えておりまして、私ども
東西線沿線
まちづくり課の方にもその旨指示をしているところでございます。
29: ◯渡辺公一委員 仙台市が、北仙台にしても今の長町にしても、ある種当時有力な企業というものを結果してその場所から移転していただいてきたという歴史があるわけです。今度も、例えばこの
東西線の問題にしても、私もあそこの鉄鋼団地というものは30数年知っていますけれども、仙台市の特にまたモデル団地だったようですね、当時。
印刷団地にしても、特に鉄鋼団地にしても。
当時はあそこまだ生活圏という形での範疇ではなかった地域。しかし、今となってみるとあのかいわいも相当人口が張りつくような地域になってしまって、特にあそこ、蒲町、それからあそこ、荒井というんですか、当時の農村地帯がだんだん膨れ上がってきて、大分いろいろな
施設ができ、住宅も区画整理という形ができて、要は工業専用地域に接近してきているという形でこういう問題が起きていると思うんですけれども、
東西線が多くの
人たちに利用されてそれなりの目的が達成されることについては大いに望むところではあるんですけれども、特に連坊とか、ああいう地域と違って、商業的な地域と違って、ここは工業というような形の中で、仮に塚本さんたちその他の組合の方たちが万やむなくやはり移転せざるを得ないような形になった場合に、いずれにしたって仙台市の施策の中でいろいろなことが、人口張りつけの誘導策を持ってきたわけでございますので、この方たちの移転先というものをやはり考えてやらなければならないのかなと。もし、そういう状態で移転せざるを得ないということであれば。
しからば、ではあそこは工業専用地域という形で今日まで来たわけでございますので、ではどうするんだと。仮にその方たち引っ越した後、どうするんだと、その後は。大体準工業とか、そういう形で周りを固められているわけですから。だから、そういうやはり将来のことも含めて
東西線のあの駅の周辺開発、周辺整備というものは考えられなければならないんだと思うんです。
ただ、今のままでも、定住人口じゃなくたって、そこに職場がある以上、人が来るわけだ。何らかの形で。バスで来る人、自動車で来る人、いるわけですから、そういう公共機関を使って来る人は今度
地下鉄使って来るということになるんだろうけれども、将来あの地域を職場として見る地域にするのか、定住という形の地域として見るのか、これやはりこれからの大きな課題じゃないのかなと思うんですけれども。いかがでしょうか。
30: ◯
都市整備局長 東西線の需要予測の中で各駅での情報というふうなことで出しておりますけれども、ちょうど
地下鉄の本部の方からの回答でお答えしましたけれども、この地区については現況の趨勢での需要というものを考えているわけでございます。
しかしながら、
東西線の整備に関してはそういった
まちづくりについては柔軟にいろいろなことを進めていく必要があるというふうに私ども考えていまして、もちろん例えば端末駅での区画整理事業とか、そういったものについては精いっぱい進める必要があると思うわけですけれども、こういった各駅での今後の
まちづくりといいますか、につきましては、地元の方の意向、あるいは特に今
印刷団地とか工業団地の話が出ましたけれども、こういった業種については非常に特殊な面を持っていまして、つまり郊外にこういった工場を立地させたということで、基本的にはバスの便とか、そういった足についてはなかなか確保されない、そしてまた事業が工場というようなことで、多くの方が車を使ってくるような商売のやり方をしているということがあるわけです。
そこに
東西線というものを引くわけですから、商売のやり方もおのずと変わってくるのではないかというふうに我々見込んでおりまして、いろいろな要素を今後この駅周辺の
まちづくりに加味しながら、どのような対応がいいのかということを模索してまいりたいということで考えております。
31: ◯渡辺公一委員 余りわからないですね、正直言って。
もちろん余りよくわからないのは、どうなるかということが、今現在のところから将来どうなるかという、まだ先が見えない中での質疑になっているからそうかもしれませんけれども、さっき言った
印刷が二万一千、二千坪、鉄鋼団地はそれに似たり寄ったりの、合わせて四万四、五千坪。
音が出るか出ないかということになれば、それは鉄鋼団地の方が音を出すわけです。いろいろな薬品も使う。ですから、そういう意味では耳ざわりだ、目ざわりだ、においざわりだというのは出てくるかもしれないけれども、そうすると今の形の中で駅というものをつくってある種整備をしていこうというのであれば、何かそうするとやはり緩衝地帯。道路一本、線一本でこっちは工専だ、こっちは準工だという中で、図面上線一本なんです。そこには何の境もないんだ。ここで見ると、細っこい道路一本で、はいこっちは準工、こっちは工専という形になっているけれども、工専の中には住まいないけれども、準工はマンション建てられる。これ、ここの場所じゃなくてもあるんです。問題はほかの地域でもある。ただ、ここはまとまってあるから。
そうなってくると、やはりせっかくの鉄鋼団地だって、これ当時の仙台市の施策でやったものでしょう。そうすると、やはりこれからの問題からすると、やはり駅という問題じゃなしに、逆に今度は何か仙台市として境というものをもう少し考えてやらないと、この問題というのはもう常につきまとうような問題だと思うんです。ますます駅ができて便利だということになれば。準工ではマンションぶっ建てられるんだということであれば、どんどん建ってしまう。だから、そこら辺のことを考えると、何か緑で区境をつけてしまうとか、何かそんなことでもならないと、これますます声が大きくなってくるような気がする。
このことについて今答弁求めてもなかなかうまいアイデア出ないと思うから、問題提起だけしておきますけれども。
32:
◯委員長 ほかにございませんか。
33: ◯花木則彰委員 今後の取り組みの方針のところでちょっとお聞きしたいんですけれども、一つは土地利用の特性などを考慮して定めたゾーンごとに利用方針をつくるというお話と、それから地域住民等が主体となる検討組織をつくるという、二つ出されているんですけれども、いわゆるゾーンというのは狭いものですか、それで検討組織というのはいろいろなゾーンを含んだ地域の検討組織としてつくられるのか、ゾーンごとにつくるのか、これどちらでしょうか。
34: ◯
東西線沿線
まちづくり課長 検討組織につきましては、一定の広がりを持った地域を対象としたいと考えております。ゾーンよりも広いと。ただ、そのゾーンによりましては工場を含んだところとか含まないところとか、いろいろあろうかと思いますので、その特性も踏まえながら組織のつくり方については検討したいと思っております。
35: ◯花木則彰委員 そうすると、ゾーンの数よりは少ないけれども、検討組織の数もそれなりにあるということですね。まずわかりました、はい。
36:
◯委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
37:
◯委員長 なければ、次に、平成19年度
東西線土木工事の進捗状況及び今後の予定について及び自然的原因による重金属が環境基準を超える建設発生土の対応について、あわせて交通局より報告があります。
38: ◯
交通事業管理者 交通局から今委員長からお話ございました2点について御報告を申し上げます。
1点目は、本日追加資料も配付させていただきますので、資料2とあわせてごらんをいただきたいと思います。2点目は、本日追加をさせていただきました建設発生土の対応についてでございます。
最初の進捗状況及び今後の予定につきましては
東西線建設本部の斎藤副本部長から、それから建設発生土の対応につきましては木村参事兼建設課長より御説明をさせます。よろしく
お願いいたします。
39: ◯
東西線建設本部副本部長兼建設部長 平成19年度
東西線土木工事の進捗状況及び今後の予定について、資料2に基づきまして御報告をさせていただきます。
東西線の施工延長14.4キロメートルのうち、仙台市施工分で6工区、鉄道建設・運輸機構施工分で2工区の計8工区、施工延長のほぼ半分に当たります約7キロメートルについて工事契約を取り交わしたところでございます。
初めに、仙台市施工分の6工区の進捗状況と今後の予定でございますが、昨年11月に工事請負契約を締結いたしました新寺、連坊、六丁の目の3工区では、本年2月より駅部分の工事を開始いたしました。これまで駅部分の開削工事に必要となります路上の作業スペースを確保するため、歩道を狭め、車道を広げたり、工事に支障となります地下埋設物や標識の撤去などの準備工事を進めてまいってきたところでございます。
このうち、新寺工区では準備工事が終了いたしましたことから、今月、8月末からくい打ち工事を開始することとしております。さらに、連坊工区、六丁の目工区につきましても、準備工事が終了いたします10月ごろからくい打ち工事を開始してまいります。
また、本年6月に工事請負契約を締結いたしました仙台駅、薬師堂、卸町の3工区につきましては、現在請負業者の方で施工体制の整備や施工計画策定など、工事開始に向けました準備を進めている段階でございまして、今後工事に先だって8月末から順次沿線での地元への工事説明会を実施していく予定でございます。
なお、先行しております新寺、連坊、六丁の目の各工区の工事状況写真を参考資料として配付させていただきました。着手時から直近までの工事状況写真となっておりますが、新寺工区では一昨日、25日でございますが、くい打ち機を現場へ設置いたしましておりますので、この状況についても後ほどごらんをいただきたいと存じます。
次に、鉄道建設・運輸機構が施工しております区間についてでございますが、本年3月に工事請負契約を締結いたしました青葉山トンネル工区と青葉山駅工区では、8月初旬に地元への工事説明会を開催しております。青葉山トンネル工区の今後の予定といたしましては、9月からトンネル工事に着手するための工事用道路の整備を開始し、11月ごろには立坑部のくい打ち工事に着手していく予定でございます。また、青葉山駅工区では、開削工事の作業スペースを確保するため、整地作業など準備工事を進めているところでありまして、9月中旬からはくい打ち工事にも着手してまいります。
以上、
東西線土木工事の進捗状況と今後の予定を御報告させていただきました。
40: ◯
東西線建設本部建設部参事兼建設課長 それでは、追加配付させていただきました資料に基づきまして、今回公表いたしました自然的原因により重金属の含有量や溶出量が環境基準を超える建設発生土の対応について報告いたします。
仙台市では、環境基準を超える土砂の搬出を行う工事については、これまでも関係法令や本市の建設副産物適正処理推進要綱に基づき、適切に対応してきたところでございます。
今般、
東西線(仮称)青葉山駅や青葉山トンネル建設工事予定地において環境基準を超えて重金属が溶出する土壌を確認いたしました。こうした土壌への対応は他の工事でも想定されますことから、全庁的な対応方針を定めるとともに、周知徹底を図ることといたしました。
資料の1に記載の市内の土壌の状況でございますが、市内の軟岩層の一部には自然的原因による砒素やカドミウムなどの重金属を含む場合があり、このことについては昨年独立行政法人産業技術総合研究所が発行いたしました「土壌・地質汚染評価基本図」の仙台市版で公開されております。
こうしたことから、2の「
東西線建設工事予定地における土壌の状況」に記載しておりますが、ことし3月に青葉山地区で行いましたボーリング調査の試料を利用して重金属の含有などを調査したところ、地下20メートルから40メートルほどの深さの一部の軟岩層、いわゆる竜の口層と呼ばれるそうでございますが、この試料の一部から環境基準を超えて重金属が溶出することを検出いたしました。これは自然的原因によるものと考えております。検出した重金属はカドミウムで、検出した溶出量は最大で1リットル当たり0.1ミリグラムでございました。これは基準値の10倍というものでございます。
3にあります法令上の規定ですが、こうした自然的原因により重金属が含まれる土壌は土壌汚染対策法の対象外となっておりますが、環境省の通達では、自然的原因であっても、環境基準を超える土壌を搬出する場合は、法に基づく措置とは別に当該土壌にかかわる適切な対応が図られることが望ましいとされております。
このようなことから、仙台市ではさらに適切な対応をとるために、4に記載の今後の対応方針を定めたところでございます。交通局ではこの方針に従い、
東西線の土木工事における高度な技術的検討を行っております技術検討
委員会の中に専門部会を設け、重金属を溶出する土壌への対応やその処理について外部の学識経験者、専門家の方々により適正な対応策の検討を行っていただくこととしました。
次に、資料の裏面をごらんください。今回の調査内容及び結果について報告いたします。
土壌汚染対策法で定める有害物質は25物質ございまして、3種類に分類されておりますが、詳細については資料をごらんください。
次に調査の内容ですが、当該地はゴルフ場跡地ということから、地表から2メートルの深さまでの土壌について第三種特定有害物質の農薬などの検査を行いました。また、軟岩層で第二種特定有害物質である重金属の含有と溶出の検査を行いました。
検査結果について報告いたします。
第二種特定有害物質である重金属の溶出については、検査いたしました全19検体の中で、竜の口層の10検体中5検体でカドミウムだけが指定基準値を超えました。
測定内容及びその詳細は資料の表をごらんください。
なお、現在想定しております
東西線で処理する竜の口層の建設発生土量は約50万立米と考えております。ただし、今回の検査でもすべての竜の口層でカドミウムの溶出が指定基準値を超えたわけではございませんので、おおむね50万立米の半分程度、約20万から25万立米が適正な処理をしなければならない建設発生土になるのではなかろうかと考えているところでございます。
また、その処理に要する費用についてでございますが、他の事例などを参考といたしますと、数億円から10数億円程度を要するものと考えております。
以上で報告を終わります。
41:
◯委員長 ただいまの報告に対し、何か御
質問等がございましたら
お願いいたします。
42: ◯大槻正俊委員 局が説明の局とはまたがったりしますが、ちょっとお聞きをしておきますが、土木工事の進捗がされてきているというのは歓迎すべきことなんですが、この中で市民の
皆さんにより
東西線工事が進んできているということもわかってもらうという意味で、かねてから私看板を出したりとかというのは提言はしています。例えば私の目につく範囲でいえば286号線の道路の歩道橋とか何か、そういうところも含めて案内板にも、交通渋滞がもう
東西線の工事化に伴ってそういう影響もありますからよろしくということが出ています。ですから、そういった形でどんどんしていく。
あとくい打ちなんかもしているわけですから、それらもちゃんと今こういう工事やっているんですよということも、これ全部に周りに看板立てるということにはいかないにしても、ある程度わかるようにしていくということも必要だと思います。
あと、例えば動物公園駅のところを、言葉で言えば駅上広場になりますか、それらの工事も始まっているわけですが、これらについても今何をやっているんですよというふうなことがもっとわかれば期待度も高まるんではないかなというふうに思います。
先日動物公園の夜間開放もありましたけれども、かなりな渋滞がありましたから、早く
東西線ができればいいなというふうな関心も高まると思いますが、いわゆるこれらの、今私が言ったようなことについてどのように意識的に取り組んできておられるのか、またさらに取り組もうとしているのか、お聞かせください。
43: ◯
東西線建設副本部長兼建設部長 工事につきまして、市民の方々から御理解と御協力をいただいてくというのは不可欠でございます。
我々の方といたしましても、できるだけ市民の方々に工事の状況を情報を提供するといったようなものを現在でも行っております。具体的には、今先生お話ありましたように、交通渋滞への御協力といったような形で看板を設置するといったようなこと、あるいはホームページの中でもこういった工事を今やっておりますというような取り組み状況を情報として御提示をさせていただいております。
また、地元の方々につきましては、町内会等を通じまして、今週はこういう工事をやります、あるいは今の工事状況はこうですというようなものを現場のところでも設置しておりますし、あるいは回覧というんでしょうか、ビラみたいなようなもので町内会の方に御理解をいただくような情報の提供をしているところでございます。
今後ますます工事が進むということになりますと、今委員お話しありましたように、市民の方々のさらなる御協力が必要でございますので、さらにいろいろな工夫をしながら情報の提供に努めてまいりたいと思っております。
44: ◯大槻正俊委員 私がこれを言うのは、単に工事のことだけを理解してもらうということじゃなくて、特にこれから、さっき今動物公園駅の話もしましたけれども、ほかの駅をつくっていく、その地域の
まちづくりに対して意識を持ってもらうと、協力してもらうと、この意識づくりのためにもぜひもっとこういう駅ができるんですというふうなことを示していくことが必要なんだということで、もうそういった観点からも申し上げているんで、その辺はぜひさらに努力してほしいなというふうに思います。
あと、例のカドミウムの話ですが、これまだどのぐらいの量というのははっきりしないんですけれども、これ対策上はどのようなところに運んで、どういうふうな処理をしてどういうふうになっていくんでしょうか。今回の場合はもともと何か原因があって、原因があってというのは、どこかで何か昔埋めたからとか、そういう話ではないわけですから、その辺のところを少し市民の
皆さんにわかりやすく説明をして、そして過度に混乱を与えないような形で、こんな形でどういうところに持っていって、どういうふうに処理をするんですよということをもう少しわかりやすくしておけばいいのかなというふうに思いますが、いかがですか。
45: ◯
東西線建設本部建設部参事兼建設課長 このような土壌につきましては、処理の方法として、薬品をまぜて水にカドミウムが溶け出さないようにする方法であるとか、水に触れないようにシートで覆ってしまうというような手法がございます。
ただ、いずれにしても、これまでの他の事例からもそうなんでございますが、市民の方々に不要な不安を与えるということが非常に我々としても懸念されるところでございますので、どのような処理をするとか、リスクがどのようなところがあるとか、そういうところは積極的に情報を公開いたしまして、不要な不安を持たれないような形で作業を進めたいと思っております。